闇金業者が使う手口の一つとして、スマホやタブレットを郵送させると言うものがあります。お金を借りたい為に応じてしまう人も多いのですが、闇金業者がスマホやタブレットを欲しがる理由は、とても危険なものです。

なぜ、闇金業者がスマホやタブレットを郵送させるのか

闇金業者の手口で近年増えているのが、「スマートフォンやタブレットを審査に必要だという理由等で郵送させる」と言うものです。

闇金業者にお金を借りる人は、すでに借りられる消費者金融や金融機関が無い状態で追い詰められているため、お金欲しさにスマホやタブレットを闇金業者に渡してしまう人もいます。

「審査に必要だから」と言われれば何でも差し出してしまうほど追い詰められている人の足元を見た手口ですが、闇金業者の手口としては最悪とも言えるものです。

どうやって闇金業者はスマホやタブレットを送らせるのか

闇金業者は借り入れを申し込んできた人に対して、審査や担保という名目でスマホやタブレットを要求してきます。

審査目的として要求してくる時は、

「事故情報（ブラックリスト）があるからこのままでは貸付は出来ない」

「それではかわいそうだからスマホやタブレットを送れば、ブラックを消して特別に貸付します」

これは一例ではありますが、このように、あたかも「特例で」「ブラックリストから名前を消す」という、まるで特別扱いしたように振る舞います。

お金を借りたい人にとっては、特別に貸してくれる良い業者に感じる事も。

しかし、お金を借りるのにスマホやタブレットを業者が要求してくると言うことは、通常の貸金業者や金融機関では絶対にありえない事です。

一度記録された事故情報（俗に言うブラックリスト）は金融機関や貸金業者が「消す」と言うことは出来ません。

つまり、スマホやタブレットを送る意味は全くなく、単に利用されてしまうだけです。

闇金業者がスマホやタブレットを要求してくる理由は、入手したスマホやタブレットを使い、警察の追跡を逃れるためです。

闇金業者にお金を借りようとしてスマホやタブレットを送ってしまうと、スマホやタブレット自体は契約した人の名義のまま闇金業者が使用します。

闇金業者は自分の個人情報を使わずに連絡ができる端末を入手出来るので、例え警察が捜査をしたとしても、電話番号から追跡されることがありません。

警察が闇金の電話番号を調べても、借り入れをしている人から奪ったものであれば、闇金業者の素性を警察がつかめなくなります。

そのため、警察がそれ以上の捜査を行えなくなり、闇金業者は奪ったスマホやタブレットで更に被害者を増やし、結果として犯罪の手助けをする事に。

また、闇金業者が月々の通話料などを支払う事はなく、時に膨大な通話料の請求が来る事もあります。

闇金業者にスマホやタブレットを渡して逮捕されたというケースはありませんが、闇金に利用された挙句、通話料や端末料金が借金として残るのはほぼ間違いありません。

スマホやタブレットを持っていない人が闇金業者に借り入れを申し込むと、新規契約をして入手するように促される事もあります。

携帯電話会社への支払いが滞り強制解約されている場合でも、格安スマホを扱う業者との契約を迫るケースも見られるようになりました。

この場合は、闇金業者がクレジットカード等がなくても契約できる格安スマホを事前に調べて紹介します。

ここでも、「特別に」「裏ルートで」「特別に契約できるようにしておきました」等、あくまで借りたい人のため動いている素振りを見せて来ることがあります。

また、契約解除をされて通話や通信ができなくなったスマホやタブレットがあれば、それを郵送するように促す事も。

最近ではSIMカードのみを要求する事もあります。

闇金業者は、困っている人の精神状態をよく理解しているので、表向きは「あなたのために」と強調してきますが、本心は「カモが来た」としか思っていません。

基本的に渡してしまったスマホやタブレットは取り返せないので、スマホやタブレットの契約解除や通信、通話を止めて闇金業者に利用されないようにします。

スマホやタブレットを闇金業者に渡した事で逮捕される可能性もありますので、出来れば専門の法律家に相談した上で、警察へ届け出る際のスタンスを決めておくべきでしょう。

事情聴取をされる可能性はあるので、ある程度闇金とのやり取りをまとめて整理しておいてください。

最終的には、法律の専門家に相談しないと闇金問題の解決は難しいので、闇金問題に強い弁護士や司法書士に整理を依頼してください。